こんにちは。進級に向けて、2月以降の勉強態勢をどうしようか悩んでいる方が多いです。昨日いただいたご相談では、週5回大手塾に通いつつ、あとの2日を家庭教師に当てたいというものでした。


  ただ、週に2日は「自習&休養」の日を作っておいたほうがよいと思います。特に大手塾に通う方は、平日に宿題をこなすのは至難の業です。しかも、平日にたまった宿題を土日に回せる、あついは土日にこなせるとは限りません。しかも、大人でさえ、目覚めから15時間経つと「お酒に酔った状態になる」と言われています。朝7時に起きたこどもであれば、学校で居眠りしない限りは、夜8時ごろにはもう限界でしょう。


  このように新学年のスタートで大きな負荷をかけるのは望ましくないのです。とはいえ、大事な大事なスタートの時期です。どのようにスタートを切るかは、前学年の習熟度と志望校対策とを考慮して、1年計画で考えることになるでしょう。


  さて、今日の受験塾は、「こどもを上手にコントロールする手法(第三章4)」です。



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第三章 手探り状態から脱出する〜「自分からやってみよう(行動変容)」から「やればできる(小さな成功体験)」へ 


4.小さな成功体験を味わせる秘技(1)……こどもを上手にコントロールする手法 



  こどもに勉強を教えよとしても反発してどうにもならないときがあります。「せっかく教えてあげようとしているのに」とか、「もっと手っ取り早くできるのに」とか、もどかしく感じるものです。実際「一緒に勉強しようとしたらバトルになってしまう」なんていうご家庭が非常に多いです。



  ただ、勉強を教えようとする前に、こどもが親を指導者として認知しているかどうかが重要です。「問題の答えさえ知っていれば勉強を教えられる」というものではありません。勉強を教える前に、指導者と生徒という「タテの関係」を作り出しておく必要があるのです。 


  
  そこで、「タテの関係」、すなわち指導者と生徒、教える側と教わる側の関係をどのように構築するかが問題になります。タテの関係は、「親の態度」と「こどもの満足感」との相関関係で決まります。具体的には、


<その1> 「仏行動」と「こどもの満足感」は比例する
  
<その2> 「鬼行動」と「こどものストレス」は比例する

<その3> 厳格さを維持する(「鬼行動」と「こどもの満足感」との間に相関関係はない)、というものです。


を参照してください。



  <その1>と<その2>は分かりやすいですね。やさしく、愛情たっぷりにこどもを愛でてやれば、こどもは満足します。小6の男子だってお母さんにまとわりつくこともあるでしょう。反対に、叱ったり、甘えてくるこどもを突き放せば、こどもはとまどいストレスがたまる。

  難しいのは、「アメ」と「ムチ」のバランスですね。やさしいばかりではこどもは付け上がり、言いたいことには耳を傾けない。かといって、叱ってばかりでもこどもの頭には残らない。


  そこで、<その3>が重要になってきます。「鬼行動」と「こどもの満足感」との間に相関関係はない、厳格さを維持する、が重要なんです。人は何か立派なものがあるとそれに頼ろうとします。学校でいえば、シャキッとしていてはつらつとした先生はこどもの信頼を得やすい。家庭でいえば、母親より、なんか立派なことをしていそうな父親の言うことをよく聞きやすい。


  指導者にとって「厳格さ」は必要不可欠な要素なんです。こどもは厳格さに寄り掛かりたいものだからです。


  ところが、こどもと対立してニッチもサッチもいかなくなると、「もう叱らないから・・・」なんて言ってしまうことがあります。しかし、叱った直後にとたんに態度を翻して、「もう怒らないから」とかいってこどもの機嫌をとりなそうとしても、こどもは満足しません。こどもは、犬の嗅覚ほどの鋭敏さをもって親の意向を嗅ぎ分ける能力を持っていますから、「さっきの叱った態度はいったい何だったわけ?」「どうせまた怒るんでしょ」と身構えています。


  だから、「厳格さ」と「こどもの満足感」に相関関係はない、厳格さは貫徹しないとならないのです。悪いことを見つけたら見てみぬふりしてやり過ごしてはいけない。悪いことは悪いとすかさずピシャッと言わなければなりません。そして、叱った後に「叱る側」と「叱られる側」があべこべの立場になってはいけない。そうしないと、親だって、愛しながら責めたてる矛盾した感情から脱出することができません。


  こどもと接するとき、こどもとの関係がこじれるのを避けるには、「厳格さも優しさもいっぺんに表現する」です。優しさだけでは誤解を生みますし、厳格さだけでは耳を貸してもらえません。また、こどもとの関係がこじれたら、仏行動を強めるべきであって、鬼行動を弱めてはいけない。せっかくがんばって怒っても、それがこどもの頭にしっかり伝わらなければ意味がない。こどもの頭に親の言葉が残っていなければ、言っていないのと同じことです。



  ただ、受験にとってはもっと重要なことがあります。「受験勉強」と「しつけ」はしっかり区別する必要があるということです。人としての「しつけ」については日頃から厳格に接するべきです。いつでも「ピシャ」っと言える準備をしつつ、厳しさを匂わせておく。こうした脅迫の力だけで言うことを聞かせるのが理想です。


  これに対して、勉強については厳格さをさらに区別して、現在取っている行動が「威圧」なのか、それとも「威厳」なのかを意識して接する必要があります。「威圧」と「威厳」は人間関係が信頼の上に成り立っているかいないかの違いです。


  「威圧的な接し方」はこどもを強制的に従わせるものであるのに対し、「威厳のある接し方」はこどもを自発的に従わせるものです。こどもの立場に立ってみると、威圧的な態度に対しては、こどもは案外冷めた目で見ていて、「言うことをきくべきか、聞くべきではないか」という損得勘定に目が向かうようになります。これに対して、威厳のある態度に対しては、こどもは共感を覚え、「自分はどうすべきか」を考えるようになります。


  例えば、「計算ミスが多い」という嘆きは多いですが、ミスの多いこどもに「ミスをするな」というのは、どもるこどもに「どもるな」と言うようなものです。普段からまくし立てておいて、その結果ミスをしたら非難するのは生産的ではありません。計算ミスを多発するのは、教える側が「早く計算するのは当然だ」って威圧しているからです。「うちのこどもは威圧なんてされていない」とお思いでしょうけれども、家庭だけでなく学校や塾で、こどもにとってはどんな小さなことでも「威圧」になるものなのです。


  これに対して、威厳のある人は、こどものミスはあたかも自分のミスのような雰囲気をかもし出して、こどもの辛い気持ちを分け合う。入試の直前にもなってもミスを連発されると、「あんた大丈夫なの?」なんて思ってしまいますが、これを口にしてしまうと、かえってこどもを追い詰めてミスを誘発する。こどもを心配する気持ちを口に出さずに耐えていると、心から涙が出てくるものです。しかし、本当にこどものためを思う気持ちそのものが「威厳」なのです。

  勉強以外の「しつけ」の場面では、「威圧」とか「威厳」などと考えている暇なんてありません。厳格に「しっかりしなさい」「これはダメ」でいいんです。しかし、いざ勉強の場面では「威圧」ではうまくいきません。勉強は基本的に知的な作業ですから指揮命令にはなじみませんし、勉強は面白いと思うこどもだけが成績を伸ばしていくものです。


  こどもを上手に勉強にのせていく手法の核になるものは「威厳」です。「答え」や「テクニック」を知っているかどうかは重要ではありません。こどもにあれこれ与えたがる人は、他の人の手を借りてこどもを威圧しようとする人です。こどもを上手にコントロールするためには、大人の都合を引っ込めて、自分にしか持ち得ない「こどものことを本当に思う気持ち」をこどもに伝えることが決定的に重要です。




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