こんにちは。ある雑誌を読んでいたら、二宮尊徳翁の「積小為大」という言葉を思い出しました。チリも積もれば山となる、です。果たして自分の「チリ」と「山」は何かと考えさせられます。 


  問題は、こどもに「積小為大」の意味を聞かれたらどう答えるか、です。「チリも積もれば・・・」じゃあ同語反復で面白みがありません。しかも、「毎日少しずつ勉強すれば合格できるのよ」なんて言ったらプチ説教になっちゃいます。なんか出世の押し付けみたいですしね。


  明治以降〜昭和30年代の高度成長時代は理想社会を夢見て出世がもてはやされましたので、「積小為大」の意味は学歴やお金に重きを置かれていました。けれども、現代では出世の意味がとても多様化しています。ですから「積小為大」の意味は「何をやるにしても根気強く取り組むこと」という上位概念(考え方)になりそうです。


  人はもともと意志薄弱な面がありますから、こどもたちがこの言葉を忘れかけていたら気付かせてあげることも必要ですね。



  さて、今日の受験塾は、理科の考え方(大きな視点を与える)(第四章9)です。



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第四章 葛藤を克服する〜「やればできる(小さな成功体験)」から「もう大丈夫(自信)」へ


9.物事を一から自分で組み立てさせる秘技(7)……理科の考え方


  中学受験の直前期になると、「理科の計算問題が分からない」というこどもたちが多くなります。それまでは「暗記でなんとかなる」と高をくくっていたのが、いざ入試問題を解いてみるとできないから、あたふたしちゃうんです。


  理科や社会が本番で強い子は、問題文から問いで求められている情報を抽出し、それに基礎的な知識を組み合わせて解答を出すことができます。決して「暗記できた」から入試で大丈夫とは言えません。基礎知識を用いて整然と答えを導けるかどうかが重要です。


  そこで、普段から理科にどのようにして取り組んでいくべきかについて考えます。まずは次の問題を見てください。






(1)「記憶を思い出すだけの問題」より「基礎知識を使わせる問題」を選んでやらせる

  さて【問】の考え方ですが、(表2)から昼の時間の長さを計算して季節を特定します。そうすると、昼の長さは約12時間、しかもだんだん短くなっているから秋。そうるすと、南中高度の公式は「90−緯度」となって、23.4度というややこしいのが出てこない。(表1)からみて、南中高度は約50度だから、この地点は北緯40度となる。


  次に、この地点の南中時刻は、(表2)より、12:06〜12:04です。南中時刻は日の出の時刻と日の入りの時刻の平均をとればすぐ出ます。そして、明石市(東経135度)では太陽は正午に南中する。そうすると、この地点は明石より西にあることになります。ここで、答えはFとでてしまいます(本当は「経度が1度違えば日の出が何分ズレるか」も検討するべきです。「日の出」の問題ですから「地球の自転」を考える。


  24時間で360度、1時間で15度。あれ、星の動きでみたな、って思いますよね。さらにすすめると、60分で15度、4分で1度。だから、経度が1度ズレると4分ちがう。「自転の問題」だと分かれば、「1度=4分」なんて覚える必要はありません。



  この問題には基本事項がたくさん入っています。太陽の南中時刻の求め方、太陽の南中高度の求め方、太陽と季節(日照時間)、経度と時差などなど。このような難問は敬遠されがちです。もちろん、本番でも上の説明のようにスラスラとはいかないでしょう。


  しかし、この問題のように、情報処理力を通じて基礎的知識が「使えるかどうか」を見る問題が増えています。知識の詰め込みでは通用しないのです。基礎知識を使いこなせるかどうかが重要なのです。多くのこどもは、情報処理力が必要な問題を見ると「何をやっていいか分からない」という壁のために、基礎的な知識が吹っ飛んでしまう生徒が多くいます。暗記だけでやってきた受験生は、こうした出題の仕方によってはじかれてしまうのです。


  ですから、普段から「記憶を思い出すだけの問題」より「基礎知識を使わせる問題」を選んでやらせることによって、試験で「知識を使える」ようにしておく必要があるのです。






(2)基礎知識を使わせたければ、まず「大きな視点」を与える

  そして次に、この問題にどのように取り組ませるかが問題です。実際取り組ませてみると基本事項だらけですから、それらの確認になってしまいがちです。「太陽の南中高度の出し方は、90−緯度±23.4度だったよね」「あ〜そうだったよ」です。しかしこれでは本番で解けるようにはなりません。ここの基本的知識の確認で済ましてしまい、あとはこども任せにしちゃうから、成績が伸び悩むのです。



  こどもが本番で基本的知識を使えるようにするには、基本的知識を「確認」するだけでなく、「大きな視点」を伝授しなければなりません。例えば、上の例題の場合は、地域を特定するには緯度と経度が分かればいい。当然といえば当然です。


  しかし当然だから言わなくていいわけはありません。個々の基本事項を確認する前に、「経度と緯度を特定しろ」です。そうした「大方針」があるから、こどもたちは個々の道具(基礎知識)を騒動員して解こうとするんです。こうしたことの積み重ねが「本番に強いこども」を作るのです。


  「偏差値が伸び悩んでいるから基礎事項がなっていない、だから暗記を徹底させればいい」というのは的外れな考え方です。教えなければならないことは、「暗記する」ではなくて、「使えるかどうか」です。こどもたちに必死に考えさせるには、「経度と緯度を特定しろ」というような「大方針」を出すかどうかにかかっているのです。



  しかも、必死に考えたことはそうカンタンには忘れません。いつまでも「南中高度の公式を覚えたかどうか」のレベルで留まっていては、入試で勝てません。

  普段から基本事項がてんこ盛りの「良質の難問」をピックアップしておいて、それに労力を集中する。確かに初めは時間がかかります。本番で出されたら解けるかどうかも分かりません。しかし、細かな暗記を繰り返すより、大きな視点を持たせるほうがはるかに効率的で中身の濃い勉強をすることができます。植物の分類、動物の分類、水溶液の分類、力学の原理など、大きな視点から考えさせることを徹底していくことがこどもの思考力を伸ばします。



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