みなさん、お疲れさまです。夏期講習が近くなり、成績不安の方のご質問が多くなりました。



 「転塾しようか、それとも家庭教師を頼もうか……。」



 そこで、私がおススメしている“算数”の対策をご紹介します。算数はコツさえマスターすれば暗記することは理社に比べてとても少ないですし、特に2科受験の人には重要な科目になるからです。



 以下に挙げる問題集の難易度のレベルの目安は次の通りです。


 偏差値50以下……★

 偏差値50〜60……★★

 偏差値55以上……★★★


 まず、「スピードアップ算数〈基礎)★」と、「スピードアップ算数〈発展)★★」と「算数ベストチェック★」と「4科のまとめ 算数(四谷大塚)★」は、中学入試で必要な「これだけは」という項目が網羅されているため、人気の問題集です。



 ただ注意が必要なのは、算数は「どれだけ暗記したか」よりも、「練習量を多く積んでコツを掴む」教科です。つまり、勉強すればするほど知識が抽象化されて暗記量が減っていくわけです。



 その意味で上記3冊の問題集は練習量が少ないために、それだけで基礎をマスターしようとする場合には不向きです。むしろその「網羅性」の強みを生かして、塾で一通り習ったことの総まとめをするために、小6の秋以降に利用するのが効果的です。



 じゃぁ、「今塾で習っていることすら分からない」「やってもやっても成績が向上しない」という場合にはどうすればよいか、が問題です。



 この点私は現役のときに、「中学への算数ステップアップ演習★★★」や「算数/プラスワン問題集★★★」や、「中学入試でる順難関校突破の算数 (Obunsha study bear)★★★」を課題にしていました。



 中でも「中学への算数ステップアップ演習★★★」は女子校向けです。



 この3冊は、教える側が教えたい問題が多く含まれていて、教える側にとってはうれしい問題集なのですが(進学塾で最上位クラスにいる人にはおススメです)、小5までの学習内容を塾でみっちりやっていないとかなり苦戦します。しかも、解説を一通り読んでもポイントが見えにくく、家庭で教えることは困難だと思います。



 やはり、「今塾で習っていることすら分からない」「やってもやっても成績が向上しない」という場合には、基礎から親が教えるか、家庭教師にお願いするほかないと思います。



 そこで、親が教えられるように工夫された問題集が登場しています。まず第一に挙げられるのが、「中学受験 お父さんが教える算数★」です。



 この本は中学受験で鬼門となるポイントが平易に解説されて、とても分かりやすいです。お父さんが通勤電車の中で読んでも、読破するのに2週間はかからないと思います。たぶん、お子さんに尊敬されると思います。



 もっとも問題数が少ないため、塾に通っていないとただの暗記になってしまうおそれがおります。



 私がぜひともおススメしたいのは、「受験算数の裏ワザテクニック(入門編)★」です。



 目次を見ると、「単位あたり量」「つるかめ算」「平均算」「差集め算」「過不足算」「等差数列」「方陣算」「がい数」「論理と集合」「消去算」「時計算」「場合の数」など、基礎の基礎をしっかり扱っています。



 大手塾はこれらの項目を、小4から小5の夏休みあたりまでにみっちりやっています。単純な問題を使って、数字で遊ばせ、差に注目させる。



 確かに「時計算」なんていうのはもはや入試ではめったに見られませんが、小4や小5のときに「差に注目して解く」という中学入試独特の視点をしっかり持たせておくにはいい素材なんです。



 つるかめ算などは、速さの問題でも使いますし、理科の計算問題でも使いますが、何より、「2つの異なる属性の総和が与えられていることが前提となる」というつるかめ算の特性を掴んでおくことが重要です。



 しつこいようですが、算数は「どれだけ暗記したか」よりも、「練習量を多く積んでコツを掴む」教科です。つまり、勉強すればするほど知識が抽象化されて暗記量が減っていくようにしなくてはなりません。



 その意味で「受験算数の裏ワザテクニック(入門編)★」を小4から小5の夏休みの間にしっかりとやっていただければと思います。もちろん、親が教えられるように丁寧に解説してあります。



 その段階が終わり、そろそろ割合や速さに取り組む段階になったら、「受験算数の裏ワザテクニック★★」「続受験算数の裏ワザテクニック★★」に進むとよいでしょう。これもまた、家庭で教えることができるほど分かりやすく解説してあります。



 このシリーズの一番よいところは、問題のパターンを類型化して示していることで、すっきり整理できるところです。



 そして小6の秋になったら、図形が弱い人はその総まとめとして「受験算数の裏ワザテクニック 図形編★★」をやっておくのがよいと思います。



 家庭で算数を攻略するとき「裏ワザテクニック」シリーズでかなりの部分が解決すると思います。すると、さらに「もっと類題がないか」「これより難しくなったら、こどもに分かりやすく教えることができるだろうか」という問題が生じてくると思います。



 そうした問題を解決してくれる問題集が出ています。それは「塾で教える算数〈量と測定・図形)★★★」と「塾で教える算数〈文章題〉★★★」と「塾で教える算数〈数・数量関係)★★★」、です。



 これらの問題集は、難しい問題をいきなり解説するのではなく、その問題の核となる例題の解説を通して難問を解き起こすもので、非常に分かりやすい。まさに、有名塾講師がやる授業の再現と言っていいと思います。



 さらには、「精解の算数応用1・2生徒用問題集★★★」と「精解の算数 (応用編 1)★★★」と「精解の算数(応用編 2)★★★」、があります。



 最初の1つは生徒用の問題集、後の2つは教師用指導書になっており、ご家庭で「生徒と教師」をやることが可能です。中学受験で必要な問題はほぼ網羅されています。



 「塾で教える算数」シリーズと「精解の算数」シリーズは大変な分量になりますから、初めから全部やろうとすると挫折します。しかし、初めに指摘しましたような「小4から小5にかけてしっかりやるべき項目」もしっかり収録されています。あくまで「裏ワザテクニック」シリーズの補完として、あるいはレベルアップのために利用するのがよいと思います。



 今現在進学塾に通っている人で、もう少しレベルアップを図りたい人、特に塾で質問できる人は、「中学への算数ステップアップ演習★★★」「算数/プラスワン問題集★★★」「中学入試でる順難関校突破の算数 (Obunsha study bear)★★★」でよいと思いますが、もし塾で質問が難しいようであれば「塾で教える算数」シリーズと「精解の算数」シリーズをお手元に置いておかれるとよいと思います。



 さて以上で、家庭でやる、あるいは家庭教師にお願いして独力で算数対策ができる方法のご紹介は終わりです。最近は教材はものすごく進化していて、必ずしも進学塾に行かなくても対策ができるようになりました。



 とはいえ、ご家庭で「あんたがもっとしっかりしなさいよ」「何でおれがやらなきゃならないんだ!」なんてことになっては残念です。



 そこで、親がいつ勉強して、いつこどもに教えるかは、やはり朝がよいようです。遅くまで塾通いの場合はもちろんですが、朝が一番理解に適しているからです。



 船井幸雄の「早起きは自分を賢くする!―出勤前の30日「自己革命」!」には次のように述べられています。



 「ちょいと一杯がついはしご酒になったり、ほんの気晴らしのつもりのカラオケが深夜に及んだり、面子合わせに顔を出すだけのマージャンが徹夜になったり、あるいは眠る前のBGMのつもりで見たテレビの深夜映画にはまったりする。…(しかし)どんなに楽しいエキサイティングな夜を過ごしたとしても、あなたは、きっと翌朝はストレスいっぱいの肉体を抱え込んでいることだろう。…通勤電車の座席やつり革いつかまって居眠りをしている人は多いし、午後の公園に出かけると、日向でベンチに長々と体を横たえて眠りこけているビジネスマンを多くみかける。」



 私にとっても耳が痛いです。先日もウインブルドンをテレビで見ていて夜更かししたばかりですから…。上のような話は冗談でも夫婦喧嘩の元になりますね。



 そこで同書にはこんなことも書かれています。「子どもの学校の勉強は馬鹿にはできない。年を重ねるにつれてその種の知識は薄れ、小学校4年生くらいの勉強が妙に難しかったりする。…しかし学生当時にはなかった興味で、勉強してみる気になれるのは事実である。テストでいい成績を取るための暗記が不要なぶん、また社会人としての経験を積んだぶん、新たな気持ちで取り組めるのである。改めて勉強してみると、結構歴史や理科は面白いではないか。そんな発見ができるはずである。」



 また、「自分の好きなことを朝までお預け状態にし、早く起きて、早くやりたい」と思いながら眠れば、楽に起きられる」とも。つまり、こどもに勉強を教えることが「早くやりたいこと」にるれば良いわけです。



 まずは、「中学受験 お父さんが教える算数★」や「受験算数の裏ワザテクニック(入門編)★」に目を通すことから始めてみてはいかがでしょうか。そうすると、こどもがなぜ算数が不得意かが少しずつでも見えてくると思います。



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