みなさん、お疲れさまです。いよいよ夏期講習に突入して、受験生は天王山を迎えました。しかしあせることなく、マイペースで受験を乗り切って欲しいです。



 そこで、「頑張るこどもたちをどのようにサポートするか」について「6000人を一瞬で変えたひと言(サンマーク出版)」から一つのお話をご紹介したいと思います。



 同書の68ページ以降に、「不適応能力」について次のように書かれています。



 「”適応力”と言えば、誰もが一つの能力として高く評価する。逆に、物事を感覚的に拒絶する”不適応”は、一般には好ましくないものと受け取られている。



 しかし、”不適応”も、立派な能力だ。…自分の感性を信じ、「ついていけない」「我慢できない」と叫ぶ子たち…は極めて普通の感覚の持ち主なのだ。



 けっしてそんな素振りを見せないかもしれないが、子どもというのは、いつも親を喜ばせたいと思い、親の顔色をうかがっているものだ。



 親の無意識な期待までも敏感に感じ取り、その圧迫と、自分の本当の姿との狭間で、がんじがらめになることも多い。



 そんなこととは露ほども知らずに、親はその期待を無意識のうちに子どもに押しつけ続ける。



 押し付けている親のほうが無意識なのだから、子どもたちに必要なのは、それを直感的に拒否する力だ。生理的感覚で拒絶する能力だ。



 それが彼らの唯一の自衛手段なのだ。


 
 もしあなたが、これまで周囲が期待する自分になれないことに罪の意識を感じていたとすれば、それを捨てることだ。不適応は罪ではない。これまで背負ってきた重い肩の荷を下ろして、生き生きと自分の道を歩んで欲しい。」



 また、「6000人を一瞬で変えたひと言〈2〉」には、「親に理解されるようになったら、自分も堕ちたもんだと思いなさい。」とも書かれています。



 私が「不適応能力」を思い知らされたのはおよそ5年ほど前でした。首都圏の御三家中に通う姉を持つ活発な女子(A子)の話です。



 小6の11月だったでしょうか、植物の暗記のテストを行いました。50ほどの植物の名前と分類を、一つ残らず口頭で答えなければなりません。



 小4や小5にも同じようなテストをしていましたが、小学生というのは凄いもので、これくらいの暗記はどの子でも朝飯前です。



 しかしA子は暗記が大の苦手で全くやる気なし、です。周囲の合格した子どもたちが1人、また1人と帰っていき、最後には一人ぼっちになってしまいました。



 やがて、「もう帰る!」と言い出し、泣きながら帰っていきました。A子が帰宅したころを見計らってお母さんに電話したところ、家ではケロッとしているとのことです。



 「みんな我慢してやっているのに、A子はなぜ…」と思ったものです。「算数や理科の計算問題などは、いくら難しいものでもやるのに…」とも思いました。



 A子は御三家中に合格せず、近くの私立中に進学が決まりました。合格発表の直後は、たいてい第一志望校に合格した生徒しか塾には来ません。しかし、A子は塾に来てくれました。



 A子に「合格おめでとう」と声をかけ、二人で話す。「君は理系の能力が人よりもずっと高い。4科目全部が良くなくても、理系の能力があるから頼もしいよな。大学受験では全科目できないとダメだと考えると辛いから、好きな科目をしっかりやるんだぞ。」



 A子はみるみる元気を取り戻しました。授業もないのに、御三家に合格した友達と塾に幾度となく遊びにきて、そのたびに「教えてくれてありがとう」とメッセージを残してくれました。



 A子は「暗記が苦手」という他のこどもとは異なった「不適応」の面がありましたが、それを隠さず主張した「不適応能力」があった。だからこそ、自分の良いところに目を向け、そこに希望を見出したのだと思います。



 もし当時、事前に私が「不適応能力」の大切さに気付いていれば、A子に対しては別の方法を取っていたはずです。A子にみじめな思いはさせずに済んだはずでした。



 こどもたちが、「ついていけない」「我慢できない」と言い出したら、そこが新しいスタートになります。待ちに待ったチャンスだと思います。



 「ついていけない」「我慢できない」、このような生理的な叫びを押さえ込こんだり、できるようになるまで罰を与え続けるのではなく、「自分にでもできるんだ」と思わせてやりたい、と思います。



 ちょっと話しはズレますが、理科の参考書や問題集はなかなか良いものが見当たりません。「良し悪し」の基準はいろいろだと思いますが、やはりこどもが興味をもって自分で読み進めることができるかどうか、が重要だと思います。



 そうすると、いくら詳しくても記述が雑然としていてポイントが掴みづらければ長続きしませんし、反対にポイントだけが書かれていても深みがない。このような意味で、なかなか良い参考書・問題集がないんです。



 一般には、サピックスで採用されている「新小学問題集」(「http://www.kokubunsya.com/」で会員登録をすると購入できます)が難しすぎず、コンパクトかつ網羅的でおススメです。小5・小6版を繰り返すことで十分合格できるでしょう。



 部分的に分からないところは、「受験理科の裏ワザテクニック」「続受験理科の裏ワザテクニック」「受験理科の裏ワザテクニック 続々 エネルギー・気象編 (3)」で、家庭で補うことができます。物語ふうで読みやすいです。



 その際に、「りかちゃんのサブノート」という便利なサイトがありますので、参考にされるとよいでしょう。



 最後に、上記教材の補完として、中学受験の理科の暗記法の一例をご紹介しておきましょう。


【有胚乳種子と無胚乳種子】

 朝だ、ヘチマに水を撒くヒマがない(→アサガオ、ダイコン、ヘチマ、マメ、クリ、ヒマワリは無胚乳種子)


【完全変態と不完全変態】

 課長は小金あり(→カ、ガ、チョウ、ハエ、ハチ、甲虫、アリは完全変態で、さなぎになります)


【夏の大三角】

 派手な神戸にわしがある(→白鳥座のデネブ、こと座のベガ、わし座のアルタイル。左回りの順になっています)


【冬の大三角】

 おべんとうおいしいコーヒープリン(オリオン座のべテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン。左回りの順になっています)


 ちなみに、冬の大三角は「犬」。これに対して、北極星の周りを回るのは「熊」です(北極星を含むこぐま座、北斗七星を含むおおぐま座)。



 理科の暗記は植物が一番大変ですが、まずは無胚乳種子と有胚乳種子のそれぞれについて、どんな科の植物があるかをまとめることからスタートしてください。まずこれらを覚えてしまえば、驚くほど不安が減ってくるはずです。(夏の大三角と冬の大三角の覚え方を教えてくれたY先生、本当にありがとうございます)。



 いつもありがとうございます!ご質問があればお気軽にお寄せください。



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