みなさん、お疲れ様です。わたしは昨日、拙著の読者の方にお招きいただき、お話をしてきました。今までご相談いただいた方々にはメールでのみやりとりをしていましたが、メールだけでは伝えきれないことがあると、十分なご返事ができないでいました。



 そこで、実際にお子さんと話してみようと思い、ご家庭に伺わせていただいたのです。



 そのお子さんは小6、塾に頼らず中学受験です。このころ急に問題が解けなくなった、徐々に自信を無くしつつある、というケースです。また、お子さんは分からないことがあると「全部わからない」と言い、親を悩ませていたそうです。



 これは、基礎事項を十分理解せず、自信も持てないまま進んできたことが原因でした。そこで、まともに習っていなかった「割合」を5���10分くらい丁寧に説明した後、自力で解けるようにサポートしました。



 小学生くらいまでは、どの子も能力は大して変わりません。その子の到達度に合わせて、その子が理解できるように教えれば、必ずできるようになります。



 先のご家庭では、「この子は算数に向いていない」という思い込みがあったようでしたが、それを解消できたとすれば、それが大きな収穫です。親が自信を失うとこどもも一気にやる気を失うからです。



 入試まであと3か月です。悔いを残さないように、今をがんばっていきましょう。さて、今回も塾選びの新基準、を続けていきます。



チェック7.必要な情報を獲得する(2)……「やる気」の問題



 「こどもがやる気を出さない」「こどもが自発的に勉強しない」というのは、多くの中学受験生のお母さん、お父さんが実感している問題です。



     この問題を塾の先生にぶつけると、「学校を見学させてください」とか「最低限の学習習慣を身につけさせましょう」とか言われて、かえって混乱をきたす場合もあります。



   しかし、小学生は、中学生や高校生と違って、「試験があるから」「合格しないと自分が困るから」などというような、いわゆる損得勘定で勉強に向かうことはありません。



 「試験があるから」とか「勉強しないと自分が困る」ということは頭ではなんとなくわかってはいます。わかってはいますが、自分の興味や欲求や感情を抑え込んでまで、勉強に没頭することはないんです。



 じゃぁ、やる気を出すまで待つしかないか、と言えばそうではありません。簡単に言うと、「勉強が理解できて面白くなればいい」、たったこれだけのことです。



 ただ、「説明の上手な先生に教わって理解すれば、やる気が出て自発的に勉強するようになるか」といえば、小学生の場合は「ノー」です。



 繰り返しになりますが、中学生や高校生の場合は、「勉強しなきゃ自分は困る」という意識がありますから、見事なテクニックやわかりやすいやり方があれば、「助かった」「それを武器にして頑張ろう」、って次の行動に移すことができます。



 しかし大多数の小学生の場合は、そもそも「勉強しなきゃ自分は困る」とは思っていませんから、わかりやすく教わっても、「これって面白い」と思わない限り、次の行動に移すことが難しいのです。



 チェック5では、「どのように説明・解説をすればこどもが飲み込みやすいか」について考えました。しかし、どんなに良い授業を受けても、その後でこどもが自ら面白さを現実に体験しない限り、やる気が出て自発的に勉強に向かうようにはならないんです。



 つまり、「飲み込みやすいように教わる」だけでなく、「教えてもらったことをこども自身が問題演習・意味理解を通じて、面白いと実感する」ことが大切で、教える側の自己満足で指導を完結してはならないのです。



   そこで、こどもが面白いと実感するような方法は何か、が問題です。その切り口は3つあります。



 1つめは、「自分はやればできる」と知力向上を実感させること。2つめは、「これは使えるぞ」と有効性を実感させること。3つめは、「わくわくしてきた」と楽しさを実感させることです。



 具体的に考えてみましょう。次のリストを見てください。



【こどものやる気がでるリスト】
知力向上を実感有効性を実感楽しさを実感
予 習①問題を解いてくるように指示する →家で解けなくても授業で解けるようになる⑨教材に目を通してくるように指示→予備知識が理解を促進する ⑮計算や漢字練習などの基礎学習を習慣化する
テーマ説明②わかりやすく説明する →自分にもできると思う ③before/afterテストを実施する →進歩を確認できる⑩意義や原理原則を解説する ⑪応用場面を提示する →知識の構造化・抽象化に役立つ(使える知識を獲得する) ⑯意見を発表させる ⑰既知と未知をつなげる
問題演習④難問を解決する →自分の可能性の広がりを実感できる ⑤個別に質疑応答する →自分の考え方を検証・修正・強化する⑫役立つ解法を伝授する →以前より早く解けるようになる ⑱競争させる
家庭学習⑥弱点分野をさかのぼって学習する →苦手意識を克服する⑬学習方法を伝授する →自分なりの学習スタイルを身につける ⑲親子で教え合  う、一緒に問題を解く
塾システム⑦習熟度別クラス編成・進級制度 ⑧成績表・認定証⑭実験・体験学習、見学 ⑳ポイントカード・スタンプカード・ゲーム・合宿




 ①���⑧はこどもに「自分はやればできる」というように、こどもに「知力の向上」を実感させる方法の例です。これらの中で最重要なものは、言うまでもなく「②わかりやすく説明する」です。



 そして、①���⑧の全体を通して重要なことは、必ず成果を客観的に保証すること、そして、こどもの努力を気持ちを込めて積極的に評価すること、です。ここまでやって初めて、こどもは「自分にだってできるんだ」って思えるようになるからです。



     たとえば、少し難しい問題に挑戦させるときは、ちょっとしたアドバイスを与えたりふんだんに考える時間を与えるなどして、陰に陽に支援して、「自力で解けた」という瞬間を体験させる必要があります。



 「今はできなくてもいいよ」と言われて喜ぶのは、さらなる高みを目指して頑張ることをすでにあきらめたこどもだけ、です。そのようなこどもは、できるものだけやる、言われたことだけをやる、このようになるんです。



しかしそうなる前に、こどもが直面する課題に対して、短くて1時間、長くとも2週間以内に解決するように手を差し伸べなければならないのです。



 そしてまた、その成果が微々たるものであっても、最大の賛辞を送り、行動のよかった部分を評価する。結果を変えるためには行動を変えるしか方法はありませんから、行動を支配する「こどもの気持ち」に刺激を与えることが大切です。



     次に⑨���⑭は、こどもたちが「これは使える!」と思うことによって、教わったことの有効性を実感する方法の例です。そして、⑮���⑳は、ここもたちが「楽しい」と思えるような演出方法の例です。



 ここまで、「知力向上を実感」、「有効性を実感」、「楽しさを実感」のそれぞれについて例を出しました。これらの中で一番重要なのは、「知力向上を実感」です。



 「一番重要」という意味は、できるだけ毎日「知力向上を実感」して欲しい、そういう意味です。どんなに分かりやすくて楽しい授業を受けても、自分の成長を実感し続けることができない限りは、こども自身が主人公にはなれないからです。



 □その塾では、テストの解説をしてくれますか。あるいは、テストで間違えたところの質問に応じてくれますか。



 □その塾の先生は面談のとき、こどもの良いところを見つけて、褒めてくれましたか。



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