みなさん、お疲れ様です。先日、「小6なのに勉強しない」というご相談がありました。いろいろお話をうかがって、一つの提案をしました。



 それは「テレビを見ない」です(受験生ですから当然ですけれども)。「やることを増やすより、やらないことを増やすこと」が原則だからです。



 それから2週間、水曜日を除いてテレビを見なくなったそうです。すごいですよね、ホントに立派です。



 しかし、です。テレビを見なくなった分、ダラダラする時間が増えて、勉強時間が増えたとは言えない、だそうです。家庭教師の宿題の指示も守らない。つまり、子どもが一向に課題を引き受けないんですね。



 勉強の仕方がいい加減で成績が伸びない子どもは、概して「課題を引き受けた」という兆候が薄いものです。大人が叱りすぎて、子どもが根腐れしてしまっているかもしれません。



 そんなときこそ大人があせらずに、「(不安はあるが)期待して待つ」という寛大な態度をとることは、決して遠回りではないと思います。入試まであと半年「も」ありますから。



 さて今日は「書物の中から学べ」です。



 
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書物の中から学べ(中学受験・中学入試)



 一般に、勉強は生身の人から学ぶか、書物に学ぶか、に分かれます。中学受験では、ほとんどの子どもがが「人から学ぶ」が中心となりがちです。



 しかも、次から次へと流れゆく言葉の弾丸の中で、どれがポイントなのか反芻して咀嚼する余裕がないことがある。



 そして「人から学ぶ」ことに慣れきってしまうと、中学受験を終えた後も、「人に監視されないと勉強しない」「自発的にもっと努力しようとは思わなくなる」などの弊害が生じます。



 これでは何のために受験をし、国私立中学に入れたかわからなくなってしまいますね。



 そもそも、人は一般に知っていることだけしか聞こうとしません。ですから、知らないことは耳に入りにくいし、忘れるのも早い。誤解することもある。聞くことが中心の勉強は、メモをする時間が与えられない限り、知識は広がりにくいものです。



 しかも、生身の人から学ぶことができる知識量には限界がありますし、言葉で言われたことは忘れやすい面もあります。その意味では、生身の人から学ぶことはよいきっかけにはなりますが、それはあくまでプラスアルファでしかないのです。



 中学受験塾の拘束時間がびっくりするほど長時間にわたるのは、この点を如実に物語っています。



 つまり、先生主導の下で学習しつつ、かつ実質的な効果を上げるためには、生徒が課題を引き受けにくくなる分、予想以上に時間がかかるのです。



 受験勉強に限らず、勉強というのは基本的には書物から学ぶべきです。いろいろな人が貴重な知恵を残しているわけですから、物理的に会うことができなくても、書物にあたれば十分学習できるものです。



 また、「学ぶ」という作業は、自分が知っていることを出発点にしないと効果を上げることができませんから、自分のペースでやるのが基本なんです。「書籍から学ぶ」であれば、自分のペースを最優先にして学ぶことができ、後戻りして考えることもできる。



 勘違いを見つけたり、新発見をすることができるというおまけもつきます。



 ですから中学受験生であっても、書物と向き合うことが勉強の本来の姿であることをこどもたちに教えるべきだと思うのです。



 その書物とは、読書に限らず、テキスト、問題集、過去問など、身近にあるものです。



 この点に関連して、齋藤孝さんの「退屈力」から引用します。



 『学校の勉強など実生活には何の役にも立たないという声をときどき耳にする。しかしそう言う人は、勉強の効用を一面的にしか捉えていない。



 学力をつけて難関校を目指すことは大事なことだが、受験の準備だけが勉強の目的ではない。ここで言いたいのは、学力をつけること以外の勉強の効用だ。



 たとえば、思考の粘り。そうした粘りがあれば情緒も安定してくる。また、物事を多彩な角度から明せきに捉える訓練として、勉強ほどふさわしいものはない。



 (中略)読書というのは、心のあり方に非常に大きな影響を与えるものだ。(中略)ある程度しっかりした内容の本を、1ページ1ページきっちり目で追って理解してゆくという、忍耐を必要とする丹念な作業を続けていると、人の話をじっくり聞くという(姿勢がみにつく)。



 (中略)そもそも、勉強するということ自体が、人の言うことを聞くということが基本になっている。』



 受験勉強に意味があるのか、過酷な中学受験にあえて挑戦するべきなのか、いろいろと議論はあります。しかしただ、机上の議論に終始するのではなく、よい学習体験を通じて、成長を実感することが先決です。



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