みなさん、お疲れ様です。今回は「主体性」の話です。



 主体性がない場合というのはどういう場合か、主体性が育ってゆく過程はどのようなものなのか。



 さてさっそく、「主体性がない〜過度の他者依存」をみてゆくことにしましょう。



 
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■優秀な子どもが中学入試で失敗する9の理由 その7<誤った責任帰属・過度の他者依存>



主体性がない〜過度の他者依存(中学受験・中学入試)



 子どもと接していて、「あ〜、もっとしっかりしてよ〜」と思ったことはありませんか。例えば次のような場合です。

 *自分のやるべきことが分かっていない

 *やったことを忘れる

 *すぐ親を頼る

 *手遅れなことを相談する

 *自分でも意味が分かっていないことを相談する

 *責められると「じゃぁ、どうすればいいんだ」と開き直る


 
 こんなときに頭をよぎるのが、「主体性がないのではないか」です。



 主体性とは、「自分の事として進んで取組む力」「自分の事として考える力」ですね。


 
 つまり、自分の意志・判断で行動しようとする「態度」をいいます。言い換えると、主体性はこどもの積極的な「態度」をいい、「何をするか」は別問題です。



 主体性というのは、いわば「ハコ」のようなもので、そのハコの中にいろいろなものを入れながら、徐々に大きく育っていくのです。小さいときから、いろいろな経験を積みながら、徐々に「自分の意志でやろう」と思えるようになるわけです。



 そして主体性は、葛藤と癒しの間を行き来しながら育ってゆきます。次の図を見てください。

kattou

   
 タテ軸は、子どもに対する強制的な接し方と、こどもとする協働的な接し方です。これらの大人の接し方に応じて、こどもの気持ちは安定と不安定の間を揺れ動くことになります。



 葛藤と癒しの両方の契機が両輪となってこどもが主体性を身につけてゆくわけですが、これが葛藤だけで癒しがないと、子どもはいつまでたっても自分の態度をはっきりさせることが難しくなります。



 葛藤だけで癒しがない場合とは、例えば次のような場合です。

 1 自分で管理できる時間がほとんどない

 2 成績が伸びたときや頑張ったときに、「たまたまだ」とか「もっと頑張れ」と言われる

3 家庭でも休憩なく長時間の学習を強制される

4 こどもが親に信用されていない、あるいは家庭の中で自由な会話が長続きしない

5 親同士の仲が悪かったり、親の意見が大きく食い違っている



反対に、葛藤がなく癒しばかりなのは次のような場合です。

 1 塾でお客さん状態になっていて、先生から放置されていて何とも思わない

 2 こどものやる気が失せると、先生も親もお手上げ状態になる

 3 テストに向けて準備もしないし、テストの解きなおしもしない



 これらのように、自分の出番が有名無実のままであると、いつまでたっても主体性は身に着かないんですね。



 そうならないためにも、葛藤と癒しの両輪で子どもの力を引き出すことが必要なんです。



 例えば、親子で山登りをするとします。子どもは初めのうちは「登れそうな気がする」ので、親についてきます。しかし道程を進むうち、次第に苦痛が増して、自力で進むか助けを求める(断念する)か葛藤します。



 しかし親はこれに手を貸すことなく、自力で進むことを要求する。子どもは泣いたりもするでしょうけれども、最後まで自力で歩かせる。



 頂上に達したときには、こどもは「なぜかやればできた」という感慨を持つことでしょう。



 その代わり、体力を消耗したこどもには、きちんと癒しを与える。その癒しは、そのこどもが満足し、笑顔を取り戻すことができるものであれば十分です。「よく頑張ったな」「できると思っていたよ」という声かけだけでも、顔の汗をぬぐいでやるだけでもいいんです。



 これが、「葛藤」と「癒し」です。



 勉強でも同じことです。強い力でグッとこどもを引き上げる、こどもはなぜかできるようになったと自分の成長を実感する。それがきっかけとなって、自分の意思でやろうと思えるようになる。



 さらに、強制力を行使して子どもの能力を引き上げることには、「時間の節約」という効果もあります。子どもの自発的成長に任せておけば時間がかかることも、強制力の行使によって成長が早まるわけです。



 ただ注意が必要なことが2つあります。



 第1に、子どもがやっと解けるようになったのを見届けても、それで終わりにしないということです。



 例えば、鉄棒の逆上がりを練習していて、「やった、できた!」で練習を止めてしまうと、翌日はまた同じ苦労をしてしまいます。そのようなムダをしないためには、できるようになった直後に、同じことをくり返すことが必要なのです。



 勉強でも同じことです。1回解けただけの自信と、2回以上解いた後の自信は全く別ものなのです。



 きちんと習ったはずのことがすぐにできなくなるのが中学受験だ、

ということを忘れてはなりません。



 第2に、順調に学習を進めていても、あるところから先へ進めなくなるときに、無理にやらせないことです。子どもに勉強を教えていると、つい「できるはずだ」「なぜできないんだ」と思い込んで、しつこく何度もやらせてしまいがちですが、冷静に原因を見定めなくてはなりません。



 先へ進めなくなる原因は、?その前の段階が定着していないか、あるいは、?必要なステップを飛ばして高すぎる課題を設定したか、のどちらかです。



 ?の場合には、前の段階に立ち戻ることが必要。?の場合には、次に取り組ませる課題のレベルを下げる必要があります。



 いずれの場合にも、必ず最後には達成させることがポイントです。辛いばかりで何も得るものがない経験は、百害あって一理なし、です。



 世の中で一番過酷な刑罰は、せっかく自分で掘らせた穴を自分で埋めさせることを毎日くり返させることだと言われます。達成感のない労働ほど、精神的にキツイものはないんですね。



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