みなさん、お疲れ様です。今回は「積上げ方式と逆算方式」について考えてみたいと思います。


 
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■優秀な子どもが中学入試で失敗する9の理由 その8<手の広げすぎ>



積上方式から逆算方式へ(中学受験・中学入試)



 勉強の進め方については、積上方式と逆算方式が対蹠的に比較されることがあります。


 
 積上方式とは目の前の課題を一つ一つ解決してゆく手法をいい、これに対して、逆算方式とは到達目標から逆算して立てた計画に従って課題を解決してゆく手法をいいます。



 例えば、積上方式は朝食でいうと、ちょうどパン食のようなもので、その場でさっと仕上がる。これに対して、逆算方式は米食のようなもので、寝る前に翌日のメニューを考え、米をとぎ、タイマーをかける。



 多くの子どもたちはふだん「逆算方式」で勉強して、試験が近づくと突然「逆算方式」に変更するため、試験前は一日何十ページなどというハイペースでやらないと終わらなくなってしまう。「ひぇ〜、ど、ど、どうしよ〜、だれか助けてぇ〜」ってね(笑)。



 でもですね、これを何回もくり返す、つまり学習しない人が、失敗する。塾について行けなくなる。笑い話では済みませんよね。



そこで、なぜこのようなことになるのか、計画さえ立てれば大丈夫なのか、が問題です。



 塾のカリキュラムは通常、逆算方式で組まれています。つまり、中学受験に必要な学習項目を小学4年生までさかのぼって配列してあるのです。



 そして、逆算方式の本質は、目標から逆算した学習計画です。目標や理想を掲げて、「よっしゃ、やるぞ!」「よし、できたぞ!」という気持ちの高揚感が続くから、結果として効率的に学習を進めることができる(既述)。



 とすれば、塾のカリキュラムは「逆算方式で効率が良い」というのは確かにそうですが、それは結果としてそうなりうる、というだけの話です。子ども自身が目標とか理想を、塾のカリキュラムの中に見い出せなければ、いくら立派なカリキュラムも絵に描いた餅になってしまう。



 この状態が続くから、「だれか助けてぇ〜」になってしまうんです。



 だからといって、「目標を持って頑張りなさい」と言っても、それは子どもにとって漠然としすぎて心を打ちませんね。



 ちょっと、下の積上方式と逆算方式の違いを見てください。
   











積上方式(瓦屋) 逆算方式(ペンキ屋)
課題の難易度 易しい

→満点主義(減点方式)

→課題の取捨選択が不要
難しい

→合格点主義(加点方式)

→課題の取捨選択が必要



 積上方式は学校の勉強のように、一般に課題の難易度は易しく、求められる成績は100点です。勉強法は、瓦屋さんのように、一枚一枚きっちりはめ込んでゆくようなやり方で進めてゆくことになります。



 これに対して逆算方式は、受験勉強のように一般に課題の難易度が高いため、合格点に足りるだけの勉強をすればよい。課題の取捨選択も必要です。勉強法は、ペンキ屋のようにザーっと一気に塗り、それを何度も繰り返すことになります(既述)。



 優秀な子どもが中学受験で失敗してしまうのは、課題が難しい(逆算方式)のにも関わらず、頭の中が満点主義(積上方式)に支配されている、というねじれ現象に縛られている場合です。



 つまり、学校の勉強にかけている努力と同じだけの努力しか払っていないくせに、100点とまではゆかなくても、周りの人ほどの点数が取れないことがたまらなく悔しくて、恥ずかしい。



 このような事態を回避するためには、積上方式から逆算方式へ上手にステップアップしてゆく必要があります。



 繰り返しになりますが、逆算方式は、(1)目標(理想)、(2)計画、(3)情熱、の3拍子がそろわないとその威力を発揮しません。



 そしてまず、「目標」はやるべきことが見えてこないと、立てようがありません。例えば、ピアノを弾いたことのない人がこれからピアノを習おうとするときに、「あなたの目標は何ですか?」と聞かれても、答えようがありませんでしょ。



 反対に、社会人がこれから英会話を習おうとするときに、「あなたの目標は何ですか?」と聞かれれば、「海外旅行」とか「留学」とか目標を言うことができます。これはなぜかというと、中学生のときから多少は英語を学んでいるために、どこから学習すれば、どのレベルに到達できそう、という見通しが立っているからです。



 見通しが立たないと、目標は立てることができないんです。



 同じように、勉強についてもまず、今自分が到達している地点をはっきり認識する必要があります。



 この段階では、積上方式で、つまり瓦屋さんのように一枚一枚きちんと瓦を敷き詰めるように勉強して、できることを少しでも増やしていくことになります。



 次に、目標の立て方ですが、目標が「ムリだ」と思ってしまうほど高いと、今度は情熱がついてこれませんから、それまでの経験則から、できるかできないかのレベルに設定することが必要です。



 このとき、「この子の目標は低いなぁ〜」って嘆きたくなることってありますでしょ(笑)。



 そんなときは、土日とかを利用して子どもに難問に取り組ませ、一時的にレベルを上げてしまう、という手段があります(既述)。自分の立ち位置が高くなれば欲がでてきて、子どもの目標設定も高めに出るはずです。



 
 このようにして、目標が定まったら、後は計画づくりです。次節でみてゆくことにしましょう。




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